やぁ!山岡ソースケ(@sosuke_eureka22)です。
7年務めた会社を退職し、フリーライターとなってから半年以上が過ぎました。
おかげさまで、僕と妻それぞれで月40万円~50万円程度の収入は安定して確保できるようになりました。
(ほんとは「月○○万稼ぐ方法!」みたいな感じで言うのは大っっっ嫌いなんですけど、この数字がないと何の信用もないかと思ったので、今回その縛りを解除した次第です。「稼ぐ方法!」って言うな!お客さんの貴重なお金を貰ってるんだ!やってあげてるんじゃない!やらしてもらってるんだ!その謙虚さを忘れたらダメ!仮に僕が100万円で誰かに仕事を依頼して、後日「100万稼ぐ方法!」とか書かれてたら、めっちゃムカつくぞ!)
というわけで、こんな自分にもお仕事を頂けるクライアントの皆さまには、本当に感謝してもしきれません。
もちろんフリーランスという働き方の特性上、仕事の波というのはもちろんあるわけで、油断はできません。しかし実働時間だけで比べれば、会社員時代よりは圧倒的に少なく、自分の時間も持てている方ではないでしょうか。
1日8時間を月~金で。なんて働き方をすれば、さらに上のレベルも十分目指していける範囲かな、とは思います。そこはある意味自分との戦いですね。
正直まだまだ改善の余地はあるのでしょうし、自分の持てる力の最高値や、得られる評価の最高値に至ったとは思いませんが、傍目には「成功している」と言っても過言ではないでしょう。もちろん、天狗になっているとかではなく。
個人的には、独立後から現在に至るまでのキャリアの積み方が良かったんだと思います。
そこで今回は、私が思うフリーライターとしての理想的なキャリアの積み方をご紹介します。
まぁ理想というか、この順番でキャリアを積むと、今の仕事を次の仕事の実績としていきながらステップアップがしやすいのではないか。というタイプのものですが、今後フリーライターを目指す方の参考になれば幸いです。
フリーライター1歩目:ブログを書こう
この界隈ではもはや使い古された方法論でもありますが、やはりブログをやるメリットは大きいです。アフィリエイトやアドセンスで不労所得を稼ぐ!みたいな部分ももちろんですが、やはりライターとして自分のメディアを持っているのは圧倒的に強い。
それこそ内容に関しては、強烈な持論を展開する激しめのやつでも良いですし、自分が行った場所や食べたものを紹介する優しめのやつでも良いでしょう。(ただ自分自身のキャラを出し過ぎるのはあんまり良くないですね。奇行で人気を得ているような人に、仕事をお願いしようという気にはなりにくいものですから。世の中は自分が思っている以上に真面目です)
ある意味、これがフリーライターとしての「住所」みたいなものなのかもしれません。別にブログによって社会的地位が上昇するとは思いませんが、こと仕事の世界に関して言えば、これがあるとないでの信用の差は相当大きい。
仲良くなって、「ちょっと家見せてよ」って言ったら、ホームレスでした。だと、さすがに「大丈夫かしら…」ってなっちゃいますからね。
とにかく何でも良いから書きまくり、自分の城を作っておく。それで相手に「あぁ、ちゃんとやっているんだね」って思ってもらえさえすれば、それで目的は達成です。
フリーライター2歩目:クラウドソーシングで書いてみよう
ブログという名の「住所」をつくったら、今度は外の世界に目を向けてみましょう。
それまでは単なるブロガーだったからもしれませんが、外に目を向けた瞬間、あなたのフリーライター道はスタートします。
とはいえ駆け出しのフリーライターに対し、向こうから仕事がやってきてくれるわけがありません。自分から積極的に仕事を取りに行く姿勢が大切です。
とは言え、いきなり出版社やなんやらに声を掛けても難しい。門前払いもあるかもしれません。
なので最初はクラウドワークスやランサーズといった、クラウドソーシングを活用して仕事を探すのが良いでしょう。
おすすめのクラウドソーシングサービスは以前こちらにまとめました。
最近では質の低下や単価の低さなどが話題になるケースも多いクラウドソーシングですが、実績のない状態からでも気軽にチャレンジできるというのは、他にはない強みです。
ここのライティング案件に積極的に応募していきましょう。書きたいと思うものでも良いですし、書けそうと思うものでも構いません。
その際の実績として、先に紹介したブログを使えば良いのです。
もちろん、トライアルを受けないといけなかったり、残念ながら選考に落ちてしまうこともあるでしょう。とはいえ、そこまで極端な絞り方をしなければ、ほぼ確実に仕事はもらえるはずです。この際、多少安くても我慢する、ぐらいの気概があっても良いですね。
ただし、いくら安くてもとは言っても、せめて「文字単価1円」ぐらいは貰える仕事にチャレンジしてください。でないと確実に自分が使った労力や時間に見合わないですし、後々絶対疲弊します。
中には「細かく添削してノウハウ教えるから」「マニュアルが充実していて書きやすいから」みたいなもっともらしい理由を付けて、安値で仕事を出しているクライアントも見かけますが、騙されてはいけません。
はっきり言って、こんなものはクライアントがするべき当然の努力です。例えば超大手企業が「新入社員研修をすごく丁寧にやるから月給10万円で!」なんて言ってて、喜んで入社しますか?入りませんよね?
「ノウハウの伝授」も「マニュアルの整備」も、ライターの質を高めることで納品物の質を上げ、最終的にはクライアント自身の成長に繋げていくためのものです。にもかかわらず、ライター教育をお金に換算しちゃうのは、僕から見ればナンセンスの極み。一番信用できないタイプです。
フリーランスになるとどうしてもクライアント側優位なイメージを持ちがちで、実際そのイメージのまま仕事にすがろうとしてしまう人も多いです。しかし、それをやっちゃうと自分の価値を自分で下げることにも繋がっちゃうので、できるだけ避けるようにしてください。ノウハウも文章力も、やってれば自然に身につきますしね。わざわざお金払って教えてもらうものでもありません。
あと避けるべきは個人ブログ系の仕事。主にアフィリエイト用の記事を書くことになるわけですが、これもできる限りやめておきましょう。
アフィリエイト系の記事は、今後仕事を獲得していきたい企業クライアントからの受けが良くないですし、何より自分の仕事が誰かわからない一般人の資産になっちゃうわけですから、面白くないですよ。
そんな記事を書くぐらいなら、自分のブログにアフィリエイト記事を書いた方が、後々の収益には繋がります。
最近は各社オウンドメディアにはかなり力を入れて取り組んでいますから、まずはその辺りの記事制作案件を狙っていくと良いでしょう。
そうしてお仕事をもらえれば、いよいよあなたの文章が外の世界に出るわけです。ブログはあくまでも自分の家の中に文章を置いているだけですから、この差は相当大きい。
「ブログで書いてます!」ではなくて「こんな依頼を遂行しました!」と言えるようになれば、もはやフリーライターを語っても恥ずかしくありませんね。
フリーライター3歩目:取材に行こう
在宅でできる、いわゆる「Webライター」としての実績を積んだら、今度は実際に客先を訪問してインタビューをする「取材」の仕事を狙っていきましょう。
取材の場合、インタビューから執筆までの一連をすべて担当することになりますから、在宅で完結する仕事よりも時間が掛かります。しかも自分自身でトークを盛り上げ、相手の話を引き出していかないといけませんから、精神的負担というのも相当大きいです。
だからこそ、一件一件の仕事の単価は相当良い。クライアントや執筆文字数、取材の目的やジャンルによって条件に差は出ますが、1万円を切るような仕事はほぼ無いと言えるでしょう。クラウドワークスとかを見ていても、1件こなして1000円、下手すりゃ数百円、みたいな案件が乱立してるわけですから、破格の金額に見えてきます。
取材の案件は基本的にクラウドソーシングでは見つかりません。まぁ、顔が見えなくても気軽にできる、が魅力のそれらとは相性最悪ですもんね。
なのでリクナビやマイナビといった大型メディアを使ったり、編集プロダクションを調べたり、直接興味のある媒体の運営会社に連絡してみるのが良いでしょう。とりあえず、待ってたって仕事は歩いてきませんから、自分からアクションを起こすしかありません。
僕たちも、それこそ話題のインディードとかも活用して、愚直に応募活動をしたものです。もちろんすべてがすべて仕事に繋がったわけではないですが、今でも毎月安定して案件を頂けるクライアントをいくつか開拓できました。クラウドソーシング上での応募では、絶対に出会えなかったクライアントです。
少し変わった方法で、クリエイターEXPOに参加する、という手段もあります。いわばクリエイター達の見本市みたいなイベントなのですが、ここに出展すれば、かなりたくさんのクライアント候補と出会うことができます。
山岡夫婦がクリエイターEXPOに参加した時の顛末はこちら
正直これは予想外に大きな反響を得ることができました。それこそ、参加前と後で仕事に対する考え方が180度変わるぐらい。「食うために働く」から「働いていたら食える」という感じになりました。この感覚は似ているようで全然違いますよ。
とまぁそんな感じでクライアントとの接点を持てたら、最初のうちはとにかく、取材案件やらしてください!大丈夫です!って言っていくしかないですね。クライアントとしっかりコミュニケーションが取れれば、取材先でも大丈夫だろうと思ってもらえるはずですし、実績がないから可能性0、みたいなことはないと思います。
それか前述したようなブログで、個人的なインタビュー記事を作成しておいて、それを実績にするのも良いかもしれません。その際は親でも友達でも、近所のお店でも、何でも良いのではないでしょうか。話を聞いて、それを文章化する。という行為がちゃんとできていれば問題ありません。
フリーライター4歩目:取材実績を武器に、さらなる取材案件を呼び込もう
一通り取材の実績が貯まれば、フリーライターとしてはほぼ最強の状態になれます。よくあるイメージで、「医療とか金融とか政治とか、専門的な知識を磨かなければ…」みたいに思われがちですが、クライアントにとっては「取材ができる」ということもかなり専門的なスキルに見えています。まぁ実際、かなり難しい仕事であることも事実ですしね。
なのでその実績を元に、どんどん他の案件も任せてもらえるようになるでしょう。そうなるころには、取材一件で5万円とか、5000文字で10万円、みたいな仕事も出てくるはずです。特にBtoBtoCの案件は金額が高い傾向にありますから、各企業が出している広告物に関する仕事を任せてもらえるとありがたいですね。
普段目にするテレビCMとかでも、ゴールデンタイムなら億の金額が掛かる世界です。広告の分野は、おおよそ一般人には想像も付かないようなお金の流れがあるということ。
だからこそ「この仕事でこんなに貰って良いの!?」と思うこともあるかもしれません。でも相手にとってはそれが普通なわけですから、ありがたく頂きつつ、その金額に見合う最高の仕事で返すようにしましょう。
そうなる頃には「クラウドソーシングなんて効率悪すぎてやってられん!書き損だ!」となっているかもしれませんね。フリーライターとしては、是非とも目指したい境地です。
結局、フリーライターに必要なものは……
自分で書きながら改めて感じたことですが、フリーライターに一番必要なのは「コミュニケーション能力」だと思います。
よく「ライターとして成長するために文章力を磨こう!」みたいなことを言っている人がいますが、僕からすればあんなものは嘘ですね。ライターは作家や小説家ではありません。難しい言葉を使ったり、ルールを細かく守ったような回りくどい文章よりも、いかに相手にわかりやすく伝えるかが大切。
極論、小学校の読書感想文が書けるレベルであれば、十分にチャレンジして良いと思っています。(まぁたまに「読みにくくて吐きそう!」ってなるレベルの文章が世に出ていたりもしますけどね。まぁ基本さえ押さえておけば、頂点との差はほとんどないよ。ということです)
いくら類まれなる文章力を持っていたり、誰にも負けない知識を有していたとしても、それを発信する場に行ったり、発信する機会を持ってくることができなければ意味がありません。
どんな仕事にも、誰かとの交流が必ずあるものです。ブログだって、顔は見えなくても見に来てくれる読者と交流しているわけですから。
そこで武器になるのは、やっぱり自分自身のひととなり、コミュニケーション能力ですよ。ちゃんとコミュニケーションが取れる人で、文章グチャグチャな人に出会ったこともありませんしね。
そんなわけで、フリーライターとして活躍していきたいと考えるのであれば、何はなくともコミュニケーション力を磨いてください。もちろんそれは、奇怪な行動で嘲笑を集めるタイプのものではなく、ちゃんとビジネスの世界で信頼を持てるタイプのものですよ。
そしてまずは身近なところ、クラウドソーシングなどから仕事をはじめ、それを実績にしつつ、もっと大きな世界を目指していきましょう。
一歩一歩進むことが大切です。一つ飛ばしに大出世なんかできません。じっくり確実に、歩みを止めなければ良いだけです。
僕自身もフリーライターなればこそ、幸せに働くフリーライターが増えることを心より願いつつ、この記事のまとめとさせて頂きます。